白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

「ヒガシマル醤油株式会社 専務取締役 研究所長 工学博士牛尾公平さんをお迎えして」

2009/11/13 

116nishi-garden関西のだしに欠かせない淡口(うすくち)醤油。京都の料亭から素材の味が生かされる醤油として広まり、関西の食文化を支え、全国に広がる調味料となりました。ヒガシマル醤油は淡口醤油の売り上げ日本一を誇ります。
「淡口醤油が生まれたのは兵庫県たつの市。ここを流れる揖保川は国内屈指の超軟水で、醤油造りにぴったりなんです。原料の大豆・麦がたくさん作られる地域でもあり、近くに塩の産地赤穂もあったため、豊富な揖保川の伏流水を使って醤油をつくったのが始まりです。」とまずは歴史から。濃口醤油との違いは、香りも色も穏やかなため、素材の本来の色や味が生かされること。もろみに甘酒を加えるのも淡口ならではの製法だそう。「めんつゆを作ると違いが分かると良く聞きます。濃口で作るといつも同じ味になってしまう、逆に淡口で作ると同じ味が作りにくい、これは何でも自分の味にしてしまわない淡口の性質を物語っていると思うんです。」会場からは「あるある」のうなずきが。白井も「オリーブオイルとも相性がいいので、色を大切にしたいサラダのドレッシングの隠し味に淡口を使います。今だとカキをソテーするときにもおすすめです。」と続け、「淡口はデリケートなので、家庭の消費にあったサイズを選んで、色と香りを守るため冷蔵庫で保管し、少量を使い切ってくださいね。」とアドバイスしました。
この日の試食は淡口醤油を使った「小松菜だしびたし」と市販のめんつゆをレシピに書くのは少し恥ずかしい時もありますと本音も交えながら、めんつゆを使った「じゃがいもの簡単レンジ蒸し」の二品。今回はヒガシマル醤油が提供している朝日放送ラジオの「ドリームオブユー」(日曜17:00~17:55)のパーソナリティーでありカラーアナリストでもある桶村久美子さんも客席からごあいさつ。白井のリクエストに応え、番組で曲目を紹介する一節を披露してくださり、会場は「生」でステキな語りも堪能しました。今回も盛りだくさんなトークセミナーとなりました。

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