白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操発スタジオ*トピックス

きょうの料理プラスのご報告

2009/12/7 

11月25日放映のきょうの料理プラスのご報告です。今回は2品、「黒豆おにぎり」は黒豆をラップなしでレンジで1~2分加熱し、炊飯器でお米と普通に炊いて、梅酢を手につけてにぎった、ほんのりピンク色のきれいなおむすび。そしてもう一品は「ごちそういなり」。おいなりさん(関西では親しみを込めて”さん”をつけます)をひっくり返して口を上にして、えびや酢れんこん、いんげんを飾る楽しい料理なのですが、ここでびっくり。打ち合わせの時、どうも話が合わないのです。後から分かったことは東京ではうす揚げは長方形のみで、関西でいうところの正方形の”すし揚げ”というものがありません。関西の”すし揚げ”は、正方形をななめに切れば三角、縦にきれば長方形と、2種類のおいなりさんを作れる便利もの。東京では手に入らないとこの時初めて知ったのです。
東京発の納豆は今ではすっかり関西の食卓に定着しています。でも関西から東京へ・・・という例はまだまだ少ないのかなぁと改めて思ったできごとでした。

(追加版)
11月25日に放送したNHKきょうの料理プラスでご紹介した黒豆のピンクおむすびにいろんな方からメッセージが届いたので作り方をご紹介します。これは今収穫まっただ中の12月ごろの黒豆の新豆を(古くてももちろんOK)楽しむのにぴったりなのです。
まずさっと洗った黒豆1カップ(およそ70~80g)をレンジ対応できるお皿に広げ、ラップなしで1分半、取り出して両手でお皿をふって豆を移動させ再びレンジで1分、これを30分水につけておいた炊飯器のお米の中に入れます。米は3合、水も目盛りに合わせ3合の線まで。水の量は少なめよりはやや線の上くらいの気持ちで。そして普通に炊きます。湯気とともにふぁ~と豆の香りが出て、お米の色はグレーの仕上がりです。さあピンク色になるのはここからです。梅酢を用意して(梅干しを作るときに出てくる酸っぱく塩辛い液体です。市販されていますが甘味の入っていないのがいいです)手のひら広げて浸せるくらいのお皿に入れます。両手のひらに梅酢をつけ、三角おむすびを作りました。さあ、ものの10分もしない内にくすんだ色のおむすびがやさしいピンク色に変身です。
これは何回作っても自分でもすごく楽しくて食べてよし、作ってよし・・・。そして何より三角おむすびが作れない子供やご主人、まわりの友人には作り方を伝えるのに素敵なチャンス!まず自分の三角おむすびを相手に手渡し、手で形を覚えてもらいます。はじめ2~3回はやや強めにむすびますが、あとはふぁ~と形を整えるだけですよ。しすぎるとかたいおむすびになっておいしくありません。表面は梅酢のおかげでやさしいピンク(つけすぎると強いピンクになるのでご用心)と塩味がつき中はグレーの不思議なおむすびができます。ひょんなことから思いついた黒豆ピンクおむすびですが、あちこちで食育に使われはじめたとか・・・。普通のお酢では酸が足りなくて色がでません。どうしても梅酢が手に入らないときは梅干しをつぶして手につけてにぎってみてください。黒豆の甘い香ばしい香りが口中に広がりますよ。

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