白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2016.10.7 白井操の料理講習会

2016/10/14 

今回は白井操の料理講習会。これまでアンケートに寄せられた料理に関する質問にもお答えします。「今日はお土産に高野豆腐と粉豆腐を。来月東京で高野豆腐のフォーラムがあるので、旭松さんにお願して送って頂いたんです」高野豆腐に多く含まれるレジスタンスタンパクはコレステロールを下げるだけでなく、腸のそうじもしてくれる体に優しい食材。最近、糖質代謝にも効果があるという研究成果が発表され、血糖値を下げてくれることが分かりました。「含め煮だけではなくて、色んな料理に使って欲しくて『豚の生姜焼き』に足してみました。まずは戻し方。高野豆腐全体が水に浸かるよう手で裏返しながら浸し、すぐ取り出しておくと、他の食材の準備をしている間に戻ります。戻した高野豆腐を包丁で斜めに薄く削ぐように切ります。豚肉は白い部分を指で押して何か触る感じがある部分が筋。最初から大ぶりに切っておく方が簡単です。脂が多い時は脂身をカットして。そんな時もハサミが絶対便利。豚肉を先に炒めて取り出し、そのまま高野豆腐を炒め、豚肉を戻し、みりんとお酒を多めにした調味液をかけて仕上げます。焦げそうな時は水を加えて。高野豆腐は水分をよく吸うので慣れないうちは鍋のそばについて水で加減しましょう」。試食には秋の枝豆「みどり豆」を添えて。
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「ジャムや佃煮を作る時、仕上げに少し粉豆腐を入れると余分な水気を吸ってくれるので便利。長野の人たちが一番よく買われるのは粉豆腐。いろんなお惣菜に入れて、たくさん食べるそうです。真似したいですね」。
セミナー後半はアンケートに多く寄せられたご質問にお答えして。
『きのこは洗いますか?』「私は洗いません。松茸は土がついているので少しだけ洗います。しめじは冷凍もできて便利。少し焼いてから使うとよりおいしくなります。」
『朝ごはんは何を食べるの?』「パンとごはんを半々かな。ロールパンをはさみでアーモンド形に切って、焼いて骨を取った干物やキュウリ、晩御飯の残りを入れたり。パンに和のおかずを普通にあわせています」。
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『ハサミの便利な使い方は?』「パンやシュークリーム、タルト、お餅やおはぎなど小さく人数分に取り分けることもできます。干物はハサミで食べやすく切ってから焼いた方が仕上りがきれい。何種類か焼いて盛り付け、メインのごちそうにも。ただ塩分が多いと覚えておきましょう。魚をおろすときはまず新聞を流しに広げ、その上で閉じたはさみの歯の背を当ててウロコを取り、背びれ腹びれなど硬い部分をハサミで切り落とし、排泄の穴にハサミの歯の片方をかけて切り開き、内臓を出します。あとは包丁で三枚おろしに。ゴミは新聞でそのまま始末できます。ぶどうを買ったら、房が枝についた状態で枝をはさみで切って小分けにしてジップロックで保存を。枝をつけておくと鮮度が長持ちします。食べる前に洗いましょう」。
『高いけど牛肉を食べたい』「きのこと牛肉のバターライスがおすすめ。たくさんのマッシュルームやエリンギを炒め、牛肉を入れて風味を付けたものをご飯に混ぜます。盛り付けの時には牛肉をトッピングするともっと牛肉を食べたという気になりますよ」。
白井のおすすめコーナーに新登場したアーモンドペーストはパンにぴったりということから、急遽ドンクの一押し「セーグル」という小ぶりの食事パンもご紹介。時間をかけて熟成させるためその見極めが味を左右する職人の腕が問われるパンなのだそう。クルミ入りのセーグルはスライスして少しあたためて食べるとおいしいとドンクの林さん。
これはセミナーのほんの一部。白井がマジシャンのように次々と食材を取り出し実演しながら話す「へぇ~」がいっぱいの盛りだくさんのセミナーでした。(文:土田)

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