白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

西宮阪急「食のミニセミナー」

セミナーレポート 2017.1.13 白井さんの料理講習会

2017/1/19 

関西では15日までが松の内。ご家庭の冷蔵庫にお正月に食べ切れなかった食材が残っておられる方も多いはず。そこで新年最初はそんな食材をおいしく活用するアイディアセミナーで幕開けです。
試食は松前漬けとかまぼこを。「松前漬けは自分で作るとやさしい味に仕上げることができますよ」と白井。昆布・スルメ・数の子・人参と今回は切干大根も入れて。赤い金時人参とオレンジの西洋人参を使って華やかに仕上げます。「金時人参が出回るこの時期のお楽しみ。切干大根は洗って水で戻し、ぎゅっと水気を切ってから食べよい長さに切揃え、生のまま使います。」塩を抜き薄皮をむいた数の子は小さくちぎってダシ・醤油・酒・みりんに漬けて少し濃い目の味に。がごめ昆布とスルメは酒で洗っておいしく仕上げます。「醤油、みりんとほんの少しの砂糖で味付けを。毎日混ぜながら今日で6日目ぐらい。味がなじんでおいしくなりました」。

「お正月に欠かせないかまぼこ。板からはずすときは包丁の背を使うとうまくいきますよ。魚のうまみが詰まっているので、まだ残っていたら、ダシで炊いた鶏肉と玉ねぎに甘辛味をつけ、卵でとじて三つ葉をのせて木の葉丼に。かまぼこを少し入れるとおいしくなります」。
かまぼこ・ハム・ゆがいたゆり根などお正月食材の残りにきゅうりや少し塩をした紅芯大根、じっくりと焼いたカブや春を感じる菜の花などとサラダに。棒鱈の甘煮はニシンそばのようにそばにのせても。数の子は手巻き寿司、酒粕は砂糖を包んでオーブントースターで焼くと酒粕饅頭に・・・とアイディアをいろいろ。
「今年のヒットはお餅にチーズ蒲鉾を詰めて焼いたもの。水を張った耐熱容器にお餅を入れてレンジにかけ、柔らかくします。熱いので注意しながらお餅を広げ、包みたいものをのせてもう一回丸めて焼くだけ。贅沢にするならカラスミを。羊羹を入れるとトロッととろけるあん餅風に。このやり方だと少しずつ残ったものを楽しめます。お餅を焼くときはシリコン樹脂加工のくっつかないアルミホイルが便利」。おもちグラタンは実演で。「何が入っていてもいいんですよ。今回はサゴシで」。骨を取ったサゴシは小ぶりに切って、塩と酒をふってレンジへ。玉ねぎは色紙切り、生シイタケ、鶏モモ肉も食べよく切って塩と酒をふってレンジに。1/4に切った小餅もレンジで柔らかくしておきます。「ホワイトソースは鍋にバターを溶かし、レンジにかけた玉ねぎを汁ごと入れ、バターをからませながら焦がさないように小麦粉を少しずつ入れた後、牛乳を少しずつ入れるとダマになりません」耐熱皿にバターを塗り具材とホワイトソースを入れ、ゆでたブロッコリーをあしらいます。一回焼いて、チーズを載せてもう一回焼くと完成です」。
ゲストとして予定していた園田学園女子大学名誉教授田辺眞人先生のご入院が延び、今回は白井の講習会に。「昨日お見舞いに行かせていただいて。いつものように歴史や英語のいろんな話題に引き込まれてお見舞いを忘れてしまうほど。とってもお元気で安心しました。春頃セミナーに来ていただけそうですよ」と嬉しいご報告も。

さて毎回たくさんのご応募の中から抽選でご参加をいただいていた白井のセミナーですが、二重に申し込んでくださって来て下さるのはお一人だけ・・・ということも多く、お一人分が欠席になりますが、キャンセル待ちの方にご連絡が間に合わないことも。そこで次回から受付を先着順にし、それに伴いお一人300円の参加料を頂くことになりました。
会場のアンケートには温かいメッセージがたくさん。いつもと変わらぬ和やかな雰囲気で今年もセミナーが始まりました。(文:土田)

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