白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第26話 マンサク

「ムッシュ・フルーリの花探検 in フラワーセンター」
吾輩、ムッシュ・フルーリは、実は、 何を隠そう兵庫県立フラワーセンターという植物園の園長なんだ! 今回からは、我がフラワーセンターが誇る4,500種類にも及ぶ膨大な植物コレクションの中から、 その季節ごとに咲くとっておきの一品を紹介していくぞ!  栽培が難しくて国内では滅多に見ることのできない花、 形が奇妙で花らしくない花、普段何気なく目にしているけど、実はこんな変わった性質がある花、 そして世界中でフラワーセンターでしか見ることのできない植物などなど、次々と興味深い花たちを紹介していくから、楽しみにな!

【参加募集中】ムッシュ・フルーリと冬の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。思わず「へぇ~!」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。
ムッシュ・フルーリの「へぇ~!」な雑学』開催日程
➀2/20(土)②3/20(土・祝)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。)
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)

第26話 マンサク

先月は、冒頭でロウバイに先を越されたマンサクの話をしたので、今月はマンサクをテーマにして話を進めようかな。もちろん、中国からロウバイが入ってくるまでは、日本産の樹木ではまず一番に花を咲かせるのがマンサクだったんだよな。
マンサクの満開時

そこで、マンサクという名前の語源なんだけど、早春の最初に咲く花だから、「まず咲く」が変化して「マンサク」と呼ばれるようになったんだぞ。 誰だ! 「な~んだ、そのままじゃないか」って言ってるのは? 物の名前って、得てしてそういう風にして付けられるものなんだ。

マンサクの花
 さてこのマンサク、花をよ~く見ると、茶色いガク弁が4枚に細長いひも状の花弁が4枚あるよな。決して華やかでもなければ、目立つ花でもないけど、早春の一番初めに咲くことから、庭木としても利用されて、昔から人々の目を楽しませてきたんだな。マンサクが春爛漫の4月に咲くんだったら、他の花々に埋もれてしまってただろうな。

マンサクの樹形           マンサクの紅葉

マンサクはマンサク科を代表する樹木だけど、その仲間には、トサミズキやヒュウガミズキなどの、同じく早春に花を咲かせる樹木があるんだ。これらも庭木としてよく植えられているよね。さらに近年、生け垣などに良く使われるようになったベニバナトキワマンサクも仲間の一つなんだ。ベニバナトキワマンサクは、その名のとおり常緑で、春爛漫の頃に濃紅色の花を咲かせて、刈込にも耐えることから生垣の需要が高まってるんだけど、基本種は白い花を咲かせるトキワマンサクなんだ。でも、やはり華やかな濃紅色の花を咲かせる方が人気があるよな。

ベニバナトキワマンサクの花  ベニバナトキワマンサクの生垣(開花中)

マンサクは、日本より欧米で花木として非常に人気があり、中国に自生するシナマンサクとの交配により、数多くの園芸品種が生まれているんだ。それが日本にも入ってきてるんだけど、何といっても有名なのは、「ディアンヌ」っていう品種だろうな。春先に咲く花としては珍しい鮮やかな濃いオレンジ色の花を咲かせるので、冬枯れの庭を明るく暖かくしてくれるんだ。
濃いオレンジ色の花を咲かせる「ディアンヌ」

庭のある人は、是非、春先一番にまず咲くマンサクを植えてみてごらん! みんなにはマンサクのその美しい自然樹形を十分に楽しんでほしいな。

「マンサク」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>

ムッシュ・フルーリは白井にとって緑の知恵袋のような存在。バックナンバー「ムッシュ・フルーリ緑の扉」にも植物の知りたいコトが満載です。

             

 

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