第32話 アンゲロニア
「ムッシュ・フルーリの花探検 in フラワーセンター」
吾輩、ムッシュ・フルーリは、実は、
何を隠そう兵庫県立フラワーセンターという植物園の園長なんだ!
今回からは、我がフラワーセンターが誇る4,500種類にも及ぶ膨大な植物コレクションの中から、
その季節ごとに咲くとっておきの一品を紹介していくぞ!
栽培が難しくて国内では滅多に見ることのできない花、
形が奇妙で花らしくない花、普段何気なく目にしているけど、実はこんな変わった性質がある花、
そして世界中でフラワーセンターでしか見ることのできない植物などなど、次々と興味深い花たちを紹介していくから、楽しみにな!
【参加募集中】ムッシュ・フルーリと秋の花探検!
加西市にある兵庫県立フラワーセンターでは、ムッシュ・フルーリ園長の植物セミナーが毎月開催されています。思わず「へぇ~!」と言ってしまう、とっておきの話題がいっぱい。大人気のセミナーです。
フラワーセンターのお花とムッシュフルーリに会いに行きませんか。
『ムッシュ・フルーリの「へぇ~!」な雑学』開催日程
➀9/18(土)②10/16(土)③11/20(土)
(各13:30~15:00 ご参加には予約が必要です。)
*予定は変更になる場合がございます。
●予約・お問い合わせは
TEL:0790-47-1182(兵庫県立フラワーセンター)
第32話 アンゲロニア
今年の8月はお盆前から戻り梅雨のような天候が続き、全国各地で大雨と土砂災害の被害が多発しました。被害にあわれた方には心からお見舞い申し上げます。
フラワーセンターでも2週間以上降雨が続いたため、花壇に植栽されているニチニチソウやジニアなどの夏の花は、日照不足による軟弱徒長化と雨続きによる湿害に加え、さらに病気が多発して見るも無残な状況になっているんだ。そのような中でも、アンゲロニアだけは、あまり影響もなく元気に咲き続けてるんだぞ。
兵庫県立フラワーセンターの中央花壇▶
(2021.8現在)
さて、みんなもアンゲロニアっていう花はもう知っているよね。アンゲロニアはここ10年くらいで急速に夏の花としての地位を確立してきたよね。その理由は、見た目の爽やかさに加え、暑さに強く長期間咲き続けるってことだね。特に夏の花は、いかにも夏って感じのサマーカラーが多いんだけど、アンゲロニアは、ブルー、ピンク、ホワイトを基調としたパステルカラーを備え、夏の花にしては爽やかな花色を持っているんだね。そのうえ、シャキッと直立した穂状の花茎にたくさんの小さな花が長期間にわたり咲き続けるんだ。花を咲かせているときの姿が、夏の花よいうよりも春の花の感じがするので、好まれているのかもしれないね。日本のくそ暑い夏に、一吹きの涼風を感じさせてくれるような景色を作ってくれるんだ。
アンゲロニアの原産地は中央~南アメリカの熱帯~亜熱帯地域で、現地では多年草なんだけど、寒さに弱いので日本のような温帯地域では、一年草として扱われているんだ。夏の暑さと強い陽射しにはよく耐えてくれるんだけど、意外と半日陰でも結構育って、花を咲かせてくれるんだよ。だから、今回のような長雨による日照不足でも花を咲かせ続けてくれているんだよ。
最近では、草丈が低くてブッシュ状に茂るタイプやスラっと背が伸びるタイプ、さらに花が大きくて目立つ品種など、様々な品種が育成されていて、花壇はもちろんのこと寄せ植えや単鉢植えなど、色々な利用方法があるので、今まで作ったことがない人は、是非来年の夏には栽培してみてごらん!!
フラワーセンターでは、南ゲートを入って真正面の中央花壇に植栽されているので、見たことがない人は是非見に来てほしいな。
◀兵庫県立フラワーセンターの中央花壇
(2021.8現在)
「アンゲロニア」を見に行こう!
兵庫県立フラワーセンターHPはこちら>
ムッシュ・フルーリは白井にとって緑の知恵袋のような存在。バックナンバー「ムッシュ・フルーリ緑の扉」にも植物の知りたいコトが満載です。