白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操発スタジオ*トピックス

切り方を楽しくおいしく

2015/9/1 

照れますが、普段の台所で普通に切っている野菜やこんにゃくハムベーコン、魚など、切り方がおもしろい・・・と言ってくださるので、ちょっとご披露しますね。とはいえ、切り方を言葉だけで伝えるのは意外と難しいもの。実はこの間の土曜日もいつものNHKラジオの生放送でも人参サラダを紹介したのですが、十分に伝わったか案じています。
人参サラダの人参はまな板に載せ、皮むき器(ピーラー)で少し皮をむき座りをよくしたら、太い方から細い方へ一方向に繰り返し皮むき器を動かします。手を切らないよう指で押さえる部分は残して下さいね。軽く塩をしてしぼり、酢、オイル、こしょうをかけてからマヨネーズを少し。きゅうりとハムがよく合います。とろっと薄く長い人参がスモークサーモンのように見えます。
スタジオトトピックス15.8.31人参1
スタジオトトピックス15.8.31人参2
きゅうりはスライスでも片面じゃばらでも。片面じゃばらは切り離してしまわないよう注意しながら、片面に細かい斜めの切込みを入れ、ほんの少し塩ふってしばらく置き、しばらくしたらつぶさない程度に軽く絞り軽くひねります。
スタジオトトピックス15.8.31きゅうり
他にもいろいろ。ピーマンは軸を下にして上から下へ包丁を3センチ幅ぐらいにすべらせ何回か切ると、種が軸に付いたままきれいに切れます。焼いても千切りにしても炒めても。
ピーマン3
ピーマン2
スタジオトトピックス15.8.31ピーマン
(パプリカは切り口から皮むき器で細く削げばサラダなどの色どりにも)

トマトは包丁を軸の際にあててそのまま下にすとんと切り落とすと軸が一回で切り取れ手早く乱切りに。また回すように薄切りしたトマトはフライパンで煮溶かすと早く水分が蒸発し溶き卵とチーズを加えてオムレツに・・・。ハーブがあれば極上です。
スタジオトトピックス15.8.31トマト

ゴーヤーは縦半分に切りスプーンで種とワタを除いたら、切り目を下にして縦に包丁で5~6回切り目を入れ、次に小口から切っていくと1cm角の角切りに。カレーやかき揚げに使いやすい形です。
スタジオトトピックス15.8.31ゴーヤ1
スタジオトトピックス15.8.31ゴーヤ2

素材は切り方ひとつでメニューが広がり、味わいが変わってきます。それは私にとってとても楽しいこと。トマトはいつも8等分じゃつまらないですものね。軸を切り取ったトマトはきっちり半分じゃないから乱切りにしやすいのです。

「人参とハムのサラダ」レシピはこちら(NHKラジオ かんさい土曜ほっとタイムHP)
http://www4.nhk.or.jp/kansaihot/156/

スタジオトトピックス15.8.31人参とハムのサラダ

新茶の季節

2015/6/2 

今、改めて煎茶の栄養効果が見直されています。ところが新茶のおいしい季節がきても、急須を使ってお茶を飲む人が減っているとか・・・。テレビのコマーシャルではペットボトル入りのお茶のコマーシャルが盛んです。
熱湯をさまして時間を待ち、じわ~っと茶葉がふくらんで、温めた茶碗に注ぐ。「お茶をご馳走になる」、「誰かにお茶を入れ、ほっとしてもらう」などの言葉の奥には、それだけの思いやりが込められているのになぁ~。残念!
残念といえば急須に残った美しい緑の柔らかい葉、茶ガラ。ゴミに出すのがもったいなくて、和え物に使ったり、冷蔵庫で何日分か溜めて、野菜やきのこ、豆、高野豆腐でかさを増やし、だしと調味料を加え、炒め物や煮物を楽しんでいます。
研究者に教えていただいたところ、お茶として飲む、水に溶ける成分にはカフェインやカテキンなど栄養分の約30%が、水に溶けない茶ガラの成分には、植物せんいや脂溶性のビタミンβカロテンやビタミンEなど、なんと栄養分の約70%を豊富に残しているとか。
但し昔から「宵越しのお茶は飲むな」といわれるように、少量のたんぱく質が含まれているので、夏の暑い時には、冷蔵庫に入れて早めに飲んだり、茶ガラを食べたりしましょう。お茶は丸ごと取り込みたいものです。
白井 操
スタジオトトピックス15.6.1お茶写真

春の話題あれこれ

2015/4/20 

あぁ~桜が散っていくぅ~。
今年の春はことのほか雨が多く何かと大変です。
ニュースでは淡路の玉ねぎに病気が広がっているとか。心配です。作物にはやっぱり太陽が必要ですよね。
春の話題をいくつか・・・。

赤花そばの本田さんからツクシと初摘みのワラビが届きました。
スタジオトピックス15.4.20③
つくしは干菓子に。ゆがいて糖液に漬けて、乾かして・・・と細くて長い茎が折れないよう慎重な作業の繰り返します。(作り方は今月のレシピをご覧ください)子供の頃、初めて母が作ってくれてから60年余り。つくしの干菓子を手に取るたび、その思い出がよみがえります。

あわじ花みどりフェアの応援バスツアーで「あわじ花さじき」の駐車場から窓ごしに見つけた大島桜。ソメイヨシノに遅れてちょうど満開でした。大島桜は桜餅に欠かせない葉の塩漬けに使われる品種で、香りのいい葉っぱをしています。
スタジオトピックス15.4.20①

NHK神戸局「ニュースKOBE発」で兵庫のこだわり食材にスポットをあてる新コーナーが始まりました。今回は放送時間内に料理を仕上げられるよう、私もスタッフも備えて臨む生放送でした。4月は淡路産の『灰わかめ』。うず潮の流れの強い鳴門海峡沖の良質のわかめを、獲ったその日のうちに、生のまま草木灰や活性炭を混ぜ合わせた灰をまぶし、天候をみながら2~3日干して仕上げます。生でも一年中色が変わらず、シャキシャキの歯ごたえが自慢です。
作る人も少なくなって『灰わかめ』は貴重な存在。なんとか作り手が増えるとうれしいですが・・・。手に入らない場合、私は普段の煮炊きには糸ワカメを使います。戻して柔らかいところは生でも食べます。
わかめの袋にはほとんど鳴門わかめって書いてありますが、淡路わかめって書けばいいのになぁ~ってつくづく。これはつぶやきです。
スタジオトピックス15.4.20②
この新コーナーにはこれからも時々登場します。