桂新堂株式会社 光田敏夫社長をお招きして
2010/9/24
今回はえびせんべいでおなじみの桂新堂の光田敏夫社長をお迎えしました。国産の生きた甘エビを加工して作られるえびせんべい。工場のある北海道の余市では、新鮮なえびを大量に確保するために、競りにかかる前に工場に届けてもらい、競り後に支払う、という形で買い取られるそうです。旬を過ぎた小さめのえびも適正価格で買い取るため、今では余市周辺の町からも甘えびが入荷するようになり、北海道の漁師さんやパートの主婦の方からも仕事を作ってくれたと喜ばれているのだとか。
原料の鮮度や品質にこだわるのは28年前の出来事にさかのぼります。ある日、某百貨店から「売上が悪いので、出て行ってほしい」との宣告を受けた光田社長。なんとか1年だけ猶予を取り付け、パッケージを見直したり、美味しいおせんべい屋さんのアドバイスを受けたりして、年々売り上げを伸ばし、見事にピンチを乗り切られたそうです。そのころ地元愛知県の名産でもあったえびの獲れ高が1/50に激減したため、先代社長が苦肉の策で輸入のえびを加えて作ったことが原因で味が落ちたことも影響したのではと振り返られます。北海道に工場を建てられたのはそんな反省もあってのことだそうです。 「伊勢えびが1尾まるごとおせんべいになったのもありますね」と白井。「あれは本当に伊勢で上がったものを使っています。車えびは鹿児島の信頼できる養殖家と契約し空輸しています。」とこだわりを。
「桂新堂さんはお店の方の対応が礼儀正しくて気持ちいいですよね。」の白井の言葉に「身近な話題を何でも話し合う女性同士の会話の方が本音に近いな・・・と、私の家内を見ていてもよくそう思います。それで売り場の教育は女性に任せているんです。」と光田社長。名古屋の名物ひつまぶしやきしめんなど、話題が少々脱線しても、名古屋弁のアクセントを交え、気さくに楽しく語られます。これからを聞かれると「形にないものを大事にしたいですね。心に残ること大切にしようとすると、会社は少しずつ年輪のように大きくなるのがいいと思うんです。」と温かいお言葉。マラソンがご趣味で、触発された社員の方も多く、大阪淀川マラソンには総勢30名が、お揃いのえびTシャツとえびキャップで参加されるのだそうです。
今日の試食は新米に合わせて、山椒をきかせた「フライドオニオンとちりめんじゃこのふりかけ」と「鮭とゴマのふりかけ」の2種を。また鯖の味噌煮を秋のレシピ集からご紹介しました。