第5話 ヨモギ餅のこと
保田茂先生は、神戸大学名誉教授で兵庫県”ひょうご「農」担当参与”でいらっしゃいます。「食」担当参与の私とは参与つながりでご一緒する機会が何かと多く、そこでの何気ない会話の中に、へぇ~と感心する話がいっぱいあるんです。皆さんにも是非聞いてもらいたくてひとつのコーナーを作ってしまいました。
第5話は「ヨモギ餅のこと」、操と保田先生のホコっとしたちょっといい話、お楽しみくださいね。
ヨモギがたくさん生えてきましたね。
ぼくが幼稚園の頃、おばあさんに連れられて、竹篭を肩によく野草を摘みにいきました。カンゾウのおひたしが美味しかったことを良く覚えていますよ。ヨモギもよく摘みに行きました。ヨモギは太くてしっかりした軸のものを摘むように祖母から言われ、安全かみそりの使い古したのをもらって摘んだもんです。
よもぎ餅ですね
おばあさんは摘んできたヨモギを、そのまま筵に広げ、庭に干して、保存し、餅つきのときに蒸したもち米と混ぜてよもぎ餅をよく作ってくれたことを思い出します。
ヨモギはゆがかないままですか?
餅をつく前にゆでたのかもしれませんね。そのへんの記憶はちょっと、あやしいかも。
へぇ~、だとすると、ヨモギの栄養が全部入ったよもぎ餅なんですね。
ともかく、ヨモギの味が苦いくらいだった記憶はありますね。