神戸フィルムオフィス 代表 田中まこさんをお招きして
2012/2/10
今回は『神戸フィルムオフィス』代表田中まこさんをお迎えしました。「まず何をしているところか、皆さんに説明をしてください。」白井のそんなひとことから始まったセミナー。「神戸は海、山、おしゃれな街並みが揃ったすてきなところ。震災で大きな痛手を受けましたが、みんなの力で復興し元気になった神戸を、神戸の街の持つ良さを、映画やドラマの映像を通して、多くの方に知っていただきたいと’00年に設立しました。ロケ地の情報提供、使用のための交渉、地元の方へのご挨拶、宿泊先や機材、エキストラの手配など、撮影に関わる多くのことを担っています。映画を観た方が、実際にその地を訪ねて楽しんでいただけようにロケ地マップも作って配布しています。ロケ地めぐりは映画を観た後が断然楽しいですよ」田中さんは元気に分かりやすく話されます。年間約180本の映画やドラマの撮影があるそうです。 例えば、明石町界隈での撮影は20時~朝まで、車の通行を止めて行われたり、川重兵庫工場だけに残る古いこだま号の車内が使われたり、爆破シーンに使うために移転して使われなくなった中央市場の取り壊しを延期してもらったりと、一口に撮影といっても多種多様。「映画『阪急電車』は、関西以外ではあまり知られていない路線であることや撮影のために多くの乗客にご迷惑をかける・・・という理由から制作までに時間がかかりましたが結果は期待以上、全国の方に阪急沿線を観ていただけることになりました」と地元の人には嬉しいお話をうかがいました。
「監督さんからおいしいもののご案内を頼まれた時は?」と白井の質問に「よく神戸ビーフって言われるのですが、高過ぎて無理ということが多い。神戸にたくさんある明石の昼網を扱うお店は、鯛やタコ、太刀魚といった東京では高級で口に入らないものが、安くて新鮮と皆さんに喜ばれます」と田中さん。
みんなのあこがれの職業、めざす人へのアドバイスを聞かれ「現場では何が起きるか分からない。判断力と行動力が求められます。映画が好きというだけでは務まらないんです。映画を作りたいという情熱と忍耐力がある人がいれば、後継者をどんどん育てたいですね。」「思っていることをそのまま話にできるって大切ですよね」と白井。海外で過ごされた子供時代、お母様からは「あなたは子供日本大使よ」と言われ「母国の誇りを大切に」と先生から教えられたそう。お話を聞いて、地元に誇りを感じた素敵な時間でした。
今日の試食は、職人さんが素材、熟成にこだわって作り上げる「長崎浪漫工房」のベーコンと細挽きのポークソーセージ2種を。丹精込めた味を長崎から工房長さんが自ら会場にお持ちくださいました。アンチョビソースの温野菜サラダを添えて、おいしくいただきました。