キリンビール㈱執行役員 真柳亮氏をお招きして
2010/2/26
春を呼ぶ雨にもかかわらず、今回もすごい数のお申込みから当選された30名のお客様で会場は満席です。テーブルの上にはビールやワイン。セミナー恒例、西宮阪急の食品売り場からの旬の便りもいかなご(新子)から一年を経たかますご(フルセ)や菜の花・葉たまねぎなど、春の気配が漂います。葉たまねぎは淡路産。「以前、淡路で玉ねぎやレタスの食育イベントをキリンさんが主催されたとき、印象に残っているのは、キリンビールの名前をほとんど出されないで食育の推進活動に協力しておられたことでした。かっこいいですよね。」と白井が語ります。今回お招きしたのはキリンビール㈱執行役員真柳亮氏です。
「嬉しい席や楽しい席で飲まれることが多いビール、入社して最初の配属は尼崎の工場見学をご案内する部署からでした。」古巣に帰ってきたみたいだと語る真柳氏。「まさに”うれしいを次々と・・・”ですね、フフッ。ウチの料理教室はね、スタジオの冷蔵庫のキリンビールや色んな飲み物を、各自が好きに選んで飲んでいいシステムなんですよ。」と白井。「先生のスタジオは和みますね。私は庭も大好きなんですよ。」とトークが進み、お客さまもそれぞれ好みのビールを味わいつつのセミナー(もちろんお車の方や、お酒が苦手な方はアルコール0.0%の”キリンフリー”で。)、そのせいか会場は打ち解け、いつなくにぎやかな雰囲気です。 キリンビールの前身の会社を設立したのはあの岩崎弥太郎の弟。しかもそれは坂本龍馬がイギリス人グラバーに彼を紹介したことがきっかけなのだとか。「麒麟は頭が龍、体が馬の聖獣。根拠となる文献こそありませんが、キリンの由来には龍馬と少なからぬ関係があるんじゃないかと・・・。」と真柳氏。歴史を感じるエピソードも飛び出します。「このエレガントなビール、素敵ですよね。」と白井が手にしたのは”ハートランド”のグリーンのボトル。「グラスに注ぐ時のトクトクトクッというこの音が・・・ほら、いいですよね。」実際にグラスに注ぎ、その音を会場にもマイクごしに伝えます。真柳氏が「これはわざとこの音がでるようにボトルを作っているんです。あえてラベルも貼らずにボトルのエンボス(でこぼこ)だけにしています。」とハートランドのこだわりを。また料理を選ばないワインとしてロゼワインもご紹介され、「これは800円前後の手ごろなワインですが、食卓にあるだけで生活のシーンが豊かになります。フランスでは赤の次にロゼが好まれているんですよ。」と楽しみ方を。「ワインやおしゃれなビールと惣菜をお土産に、気軽に集まれるホームパーティーのスタイルもいいですね。」と白井。「お酒でもノンアルコールビールでも、そこからそれぞれの豊かな生活が始まり、健康を願う、そんな気持ちで色々な商品を作っていきたいと考えています。」と真柳氏は日ごろの思いを。
「最近は発泡酒や第3のビールとたくさんありますが、どう違うのですか」と白井の質問には、「原材料の組み合わせが違うのです。最近では大豆や麦など原料も多様です。最適の酵母を選んでおいしいビールをつくるのが私たちの腕のみせどころ。創業から103年、今では500種以上の酵母を保有しています。それこそがビール会社の宝物なんです。」「へぇ~、では価格の違いは?」「実はどれも原価はほとんど変わらないんです。発泡酒などに比べビールが高いのは税金が高いから・・・、これが大きいです。」と実情をお話くださいました。工夫を重ね、ビール瓶の軽量化も先駆けて推進、輸送費や運ぶ方の負担も軽減されたそうです。最後は「今日は直接お客様とつながれる喜びを感じています」と笑顔で結ばれた真柳氏。穏やかな口調に温かなお人柄がにじみます。近々長居で行われるサッカーのキリンカップでもお目にかかれるそうです。
会場全体がにぎやかに盛り上がったセミナー、今回白井がご紹介したレシピは、解禁したいかなごのボイルやホタルイカなどで春サラダと、とんぼ節の生節でディップを。試食はドンクの焼きたてのバゲットに発酵バターをのせて、そして好評のおやきまんをご用意しました。
(とんぼ節:かつおからつくるなまり節ではなく、びんちょうまぐろの蒸したものです。)