オリバーソース株式会社 道満雅彦社長をお招きして
2010/4/9
今回は新キャベツとひねキャベツはもともと全く別の品種・・・という話題からはじまりました。試食はこの2種類のキャベツとさごし(さわらの子)のオーブンフライ、どちらもソースにぴったりです。15年もの、3年もの、関西風味お好み焼きソースなど5種類のソースを用意してくださったのは、今回のお客様、オリバーソース株式会社の道満(どうまん)雅彦社長。会場ではソースの食べ比べを楽しみつつ進行します。
「おいしいソースの条件はありますか」と白井。「ウスターソースの主な原料は野菜と果物。いい材料と熟成がおいしいソースの条件です。」と答え「今日ご用意した15年もののソース『クライマックス』は、震災の前々日に仕込んでいたものを、15年間熟成させたものなんですよ。」と道満社長。震災の被害から新工場を立ち上げるまでに要した2年半は、ソースを仕込むことができず、1923年(大正12年)神戸でいち早く創業した老舗のソースが、一時期店頭から姿を消してしまったことも。震災の年に社長に就任された道満社長「新参者として一からスタートしました。」と振りかえられます。「お好み焼きに甘いソースが関西でも良く使われるようになりましたが、お好み焼きのソースはもともと甘くはなかったはず・・・」関西本来のお好み焼きの味を思い出して、ダシを効かせて作った『関西風味』も発売されました。会場からソースの保存方法を聞かれると「ドロッとした甘いタイプは開けたら早く食べきるほうがおいしい。ウスターなどサラッとしたソースは、本来熟成させてつくるものですので、長く持ちますよ。」とアドバイス。人口甘味料や人口酸味料、保存料など使わないのがオリバー流。原型であったウースターソースが、発祥の地イギリスでは作られなくなった今、本場の伝統の味に一番近いといわれる『クライマックス』。”15年の風格はオリバーのクライマックスにあり”と評されるほど。「ほんの少しかけるのがソースを楽しむコツ。少しがおいしいんです。安いソースを使うとかけすぎるでしょ?」とユーモアも交えて。「今後の抱負を」と白井の質問に「お店でウチのソースを見かけたら”ああ並んでるな・・・”と思っていただけたら・・・。」と15年分の深い感慨がこもったお言葉で締めくくられました。