白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

NO.10 麹で発酵食品作り楽しんでいます

近頃、麹にこっています。
たしか去年の夏からだったと思うのですが、米麹をぬるま湯で柔らかくもどし、
(温度が下がり過ぎないようにポットの上に置ける程の小さな容器に入れて3~4時間。4、5日分ずつ作ります。)甘く軟らかくなったら、冷蔵庫に入れて冷たいまま食べています。朝はカスピ海ヨーグルトに入れて、ジャムや大豆パウダーをかけて。
他にも自家製で発酵食品作りを楽しんでいます。大根に軽く塩をし、麹を大さじ3~4杯、密封できる袋に共に入れて待つこと一晩。朝にはおいしいべったら漬けが出来ています。他に味噌汁の仕上げに入れたり、ドレッシングに入れたりもしています。魚の酢漬けにちょっと加えたら砂糖を入れなかったのにトロッとした麹の甘味がなんともおいしくてくせになっています。食べやすい麹をもっとたくさん作るなら、オーブンやレンジについている発酵機能で作るといいです。
今、何かと話題の発酵食品。麹の効用は以前にもこのHPで、九州の山元先生のお話を書かせていただきました。是非、もう一度ご覧頂き、おいしく食べてお腹もお肌も調子よくなって下さい。

NO.11 目覚めよ、五感

近頃の講演会や講習会でお話していることのひとつにおもしろい実験があります。
若い人たちが数字だけに頼って卵や牛乳を捨てているのを聞いてもっていない・・・。消費期限切れたてなら卵も生はダメでも火を入れてなら食べられるのに・・・と思うことから始まったことです。
実験開始です。ご飯の炊きたてをお茶碗によそってまず一口、ご飯のおいしさを味わってからラップをします。小さい子供さんがいらしたら手の届かない高い所に上げておきましょう。竹串に旗をつけて食べてはいけませんマークをつけておくと安心です。
ご飯はやがて、すえた臭いがして糸を引きカビが生えるでしょう。又、別の食材として醤油の実験です。開けたての醤油は、まずおいしい香りを嗅ぎ、一口なめます。開けたてのおいしさを味わってから白い小皿に少し移して色を見ましょう。美しい醤油を目で舌で鼻で確かめて下さい。そしてそのままラップをかけご飯と同じように変化を見届けましょう。
おいしいものを知ることが具合の悪くなっているものを見極めることでもあるのです。自分の五感を使っておいしものを感じとったなら腐ったものが分かるはずです。
今、発酵食品が流行っています。例えばキムチ。発酵がすすみ乳酸菌がしっかり働くと酸味が強くなります。この変化は腐っているのではありません。発酵が進んだのです。
麹がちゃんとたっぷり入った本物の味噌のおいしさの価値も分かるはずです。

NO.12 料理本「男をあげるこの1品」発売されます

「家内に約束したことがあります。『私がもし先に死んだら、あなたどうするの?』と心配するものですから、『よし、今年はお前の誕生日のご飯はボクが作る』ってね、言ってしまったんですよ。」
さあ大変。彼はラップとアルミホイルの区別もつかない、それまで台所に10分以上立ったことがない方でした。
男性が料理を始めるきっかけは色々です。・・・から始まる料理本、「男をあげるこの1品 人生をゆたかにする私の定番料理」が中央法規より出版されました。
書かれている料理は男性が一度は作ってみたいと思われる好まれる料理ばかりを選びました。
酒の肴、ステーキ、ギョーザ、うどんの打ち方、ぶり大根、又、魚釣りに行って自分で魚をおろして干物が出来たらなどなど、そして妻が倒れても助けてあげられるよう、おかゆの作り方、お茶のおいしい入れ方まで入っています。
暮らしを楽しくするには料理を作ることから始めるとおもしろいことがたくさん待っています。
又、この本の母体になったのは、厚生労働省の広報誌。6年も連載させていただいた時に親しくなった歴代の広報室長さんたちがエプロンをして料理を作ってくださっています。皆さんなんて素敵なお顔でしょう。
料理は楽しい!心豊かな暮らしは台所に立つことから始めてはいかがでしょう。
10月中旬、本は店頭に並ぶ予定です。