白井操クッキングスタジオ

料理研究家・白井操の神戸発レシピやエッセイがたっぷり!料理講習会のイベントや主な著書なども掲載中。男の料理や食育、シルバーカレッジ情報も発信中。

操の「へぇ~!」な雑学

第33話 クリスマスローズの花びらはどこ?

388zatsugaku 冬になると、どこの園芸店にも必ずと言っていいほど陳列してあるクリスマスローズ。この花の人気は根強いものがあり、最近は花色や花形のバラエティがものすごく増えて、観賞価値が格段に上がってきてるよな。そんなこともあって、人気を保っているんだろうな。
ところで、このクリスマスローズの花なんだけど、真っ白に、鮮やかな黄緑、くすんだピンクにシックなマルーンの斑点など、カラフルな5枚の花びらが特徴的だけだけど、この花びらと思われている物が、実は萼(ガク)だって知ってたかい? そうだろう、知らなかっただろう。クリスマスローズマニアの間では、この事実を知っている人も多いけど、一般的にはあまり知られていないかな。じゃあ、花びらはどれかって?そうだよな。花には萼、花びら、おしべ、めしべがあることくらいは知っているよな。だから、クリスマスローズだってもちろん花びらはあるぞ。カラフルな萼の内側に沢山のおしべを取り囲むように筒状の物が沢山並んでるだろう。実はこれが花びらなんだぞ! しかもこの花びらは中に蜜を貯えていて、花を訪れる昆虫たちにそれを提供しているんだ。このように機能が変化した花びらを蜜弁と呼んでいるんだぞ。
さて、クリスマスローズは、分類学上キンポウゲ科に属しているんだけど、このキンポウゲ科の植物には、クリスマスローズと同じように萼が花びらのように大きくカラフルになって、花びらは小さく退化しているか、もしくはほとんど無くなっている物が多いんだ。みんながよく知っている花をあげてみると、アネモネ、クレマチス、ラナンキュラス、トリカブト、デルフィニウム、福寿草、雪割草に節分草などなど。これらの花はみんな萼弁がカラフルな色をつけ、昆虫たちだけでなく人間たちもを惹き寄せているんだよ。えっ、どうして見分けるのかって? そうだな、綺麗な花びら状の物が、花びらなのか萼なのかを見分けるには、その花びら状の物の後ろ側(外側)に緑色をした萼らしき物があるかどうかを見れば解るよ。さっき取り上げて花たちはみんなカラフルな花びら状の後ろ側にはなんにもないだろう? みんなも、花の正面ばかり見ていないで、たまには後ろ側(裏側)もしっかりと観察してごらん!きっと新しい発見があるよ。

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