パリに咲いた花
2013/10/4
友人の佐藤悦枝さんがパリで個展を開きました。テーマは「風に吹かれて」。ヨーロッパからやってきた布の花の文化は、当時18歳だった高校生の彼女の心を魅了します。きっかけはトアロードのマキシンの帽子店を飾っていた布を染めて造られた帽子の花との出会い。思わずドアをあけ店内へ。親切なお店のご主人の紹介で本格的に習い始め、それから50年。立派にオリジナルの花を咲かせ、実りました。
私が悦ちゃんの花に出会ったのは17年前の展示会。そのたたずまいにびっくりしました。彼女の造花は摘んだらすぐにしおれてしまうよう。やさしく繊細で風に揺れます。
「私の夢はパリで個展を開くこと」彼女から何回かこの言葉を聞きました。この秋、夢は叶ったのです。レセプションには100名以上がかけつけ大賑わい。フランス人の心にも彼女の世界観が伝わったようです。「いいよ、応援する!」と言ってから私の中にも日本人としてのささやかな思いが生まれ、小さな花ひとつひとつと丁寧に向き合い、大きな空間を創っていく彼女の姿と重なっていました。当日は涙があふれてきました。悦ちゃんおめでとう!大成功です。