新茶の季節
2015/6/2
今、改めて煎茶の栄養効果が見直されています。ところが新茶のおいしい季節がきても、急須を使ってお茶を飲む人が減っているとか・・・。テレビのコマーシャルではペットボトル入りのお茶のコマーシャルが盛んです。
熱湯をさまして時間を待ち、じわ~っと茶葉がふくらんで、温めた茶碗に注ぐ。「お茶をご馳走になる」、「誰かにお茶を入れ、ほっとしてもらう」などの言葉の奥には、それだけの思いやりが込められているのになぁ~。残念!
残念といえば急須に残った美しい緑の柔らかい葉、茶ガラ。ゴミに出すのがもったいなくて、和え物に使ったり、冷蔵庫で何日分か溜めて、野菜やきのこ、豆、高野豆腐でかさを増やし、だしと調味料を加え、炒め物や煮物を楽しんでいます。
研究者に教えていただいたところ、お茶として飲む、水に溶ける成分にはカフェインやカテキンなど栄養分の約30%が、水に溶けない茶ガラの成分には、植物せんいや脂溶性のビタミンβカロテンやビタミンEなど、なんと栄養分の約70%を豊富に残しているとか。
但し昔から「宵越しのお茶は飲むな」といわれるように、少量のたんぱく質が含まれているので、夏の暑い時には、冷蔵庫に入れて早めに飲んだり、茶ガラを食べたりしましょう。お茶は丸ごと取り込みたいものです。
白井 操