菜の花、白菜、蕪、小松菜、青梗菜・・・・・
3月にもなると全国各地で菜の花の便りが届くようになるよね。春爛漫ももうすぐそこまで来てるね。
菜の花
ところで、この菜の花、日本の伝統的な春の花のような顔をしてるけど、実はその昔、西アジアから地中海地方の麦畑のただの雑草だったんだ。それがシルクロードを経由して麦の栽培が東アジアに伝わると、それと同じくして移動し、中国そして日本にも伝わったらしいんだ。弥生時代にはもうすでにわが国に伝わっていたらしいよ。
原産地では、有用な作物としての認識はなかったようだけど、東アジアでは葉物野菜として重宝され、品種改良されるようになったんだ。その結果、菜の花を起源とする野菜は東アジアを中心にして、非常にバラエティに富んだ野菜のグループになったんだ。
みんなが普段よく食べている葉物野菜、すなわち白菜、小松菜、水菜、中国野菜の青梗菜、ターサイ、パクチョイ、漬け菜としての野沢菜や広島菜、高菜、和辛子をとるカラシナ、さらには日の菜や千枚漬けの聖護院蕪、赤蕪などの蕪類まで、数え上げれば切りがないほどの野菜たち。これらはみんな菜の花から改良された兄弟分なんだぞ。
白菜
小松菜
水菜
青梗菜
普段使いする菜っ葉類で、ホウレンソウとレタス類以外はほとんど菜の花起源と言ってイイほど。どうだい、遠い昔に菜の花が日本に伝わってなかったら、今のみんなの食卓は何とも寂しいものになっていたんじゃないかな。
話のついでに、キャベツも地中海地方から伝わってきたんだけど、ブロッコリーやカリフラワー、芽キャベツ、コールラビ、それに葉ボタンもケールと言う野菜を改良して作られたんだってことは知ってるよね。
さらについでにもう一つ、大根や人参も古くに地中海地方からシルクロードを伝わってきたんだぞ。
こうやって見ると、現在、みんなが食べている野菜はほとんどが、地中海地方~西アジアが原産ってことが分かるよね。
野沢菜
聖護院大根
蕪
日野菜