「株式会社 山本山」代表取締役社長 山本嘉一郎さんをお招きして
2011/1/28
今回のお客様は「山本山」の山本嘉一郎社長。今日の試食は白井が子供の頃から食べている、全形海苔を使って家庭で作る海苔の佃煮。「最初に手に水を付けて海苔をクシャっとにぎるのですが、今日の海苔はいつもより手にくっつきますね」と白井。「いい海苔は水にすぐ溶けます。口の中で上あごにくっつくような海苔はいいんです。水分に出会うと香りも上がってきます。」と山本社長。今日お持ち下さったのは江戸前のもの。有明産と同様、潮干狩りができるような場所で太陽の恵みをたくさん受けて育ち、柔らかく、水分を吸うとすぐに溶けるのが特徴だそうです。
「ずっと海水の中で育つ瀬戸内の海苔は、強い海苔になります。破れにくいから巻き寿司に向いているんです。節分の恵方巻きは大阪の海苔屋さんが考えて広めたものなんですよ。」と続けられます。
「煮物の残り汁などに海苔をといて、酢・塩・コショウで味を整え、ドレッシングや和え衣のように使うこともあります。海苔の旬はいつですか?」と白井。「産地にもよりますが寒い時期です。12月半ばから1月半ばぐらいですね。」海苔の製法は紙漉きと良く似ているそう。水洗いしたどろどろの海苔をすだれに広げて天日干しし、焼いたものが焼き海苔に。巻き寿司を巻くすだれはそもそも海苔を作る道具を転用したものだとか。味が良いのは干す時すだれに接していた海苔のざらざらした面のほうなのだそう。 続きを読む…